不妊専門鍼灸院 銀のすずは
自然妊娠から体外受精までの方を専門でサポートしています。

妊活に臨む女性たち、いやすべての女性たちは仕事のストレス、対人ストレス、そして妊活ストレスに悩み、眠れない日々を過ごしてはいませんか?
一般的ですが、睡眠不足は肌荒れの原因となり、皆様のお肌に多大な影響を与えていることと思います。
美容だけでなく、不妊と睡眠の関係が言われるようになってきました。
その理由を理解するために、睡眠について勉強しなくてはなりません。
睡眠、メラトニン、成長ホルモン、卵子

私は昔、「なぜ人は一日8時間も寝なくてはならないのか」と疑問に思ったものでした。
一日24時間しかないのに・・・若いころはそう思っていました。
しかし、睡眠のメカニズム、ホルモンを詳しく知ることでその疑問は簡単に解決できました。

それでは考えてみましょう。
睡眠には、「「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」の2タイプがあります。
レム睡眠は比較的浅い眠りで身体は休んでいるけれど脳は活発に動いている状態。
ノンレム睡眠は深い眠りで脳も身体も深く休んでいる状態を指します。
私たちが睡眠に入るとまず深い睡眠であるノンレム睡眠が現れ、約90分のサイクルでレム睡眠とノンレム睡眠とが繰り返されます。

このノンレム睡眠には私たちの未来への大切な時間なのです。

私たちの身体はゴールデンタイムである10時から深夜2時の間に成長ホルモンが分泌される仕組みになっているという話は誰もが知っているのでは?
実は、それは嘘だった・・・。
まず、睡眠中に分泌される成長ホルモンが深い睡眠(徐波睡眠といわれる)の時に集中的に分泌されるということは事実です。
しかし、その分泌のタイミングは22時?2時といった“時計で決められる時刻”には依存をしません。
ここが大きな間違いになります。
つまり、極端な例をあげると、深夜3時に寝て午前10時に起きたとしても、質の良い眠りと十分な時間が実現できていれば、成長ホルモンは、特に睡眠の前半でしっかり分泌されるのです。
睡眠、メラトニン、不妊

なので、ゴールデンタイムはどうでも良いとして、寝ないと成長ホルモンは出ません。
成長ホルモンというと、「背が伸びる」とお思いかもしれませんが、それは成長期の人。
大人の場合は、壊れた細胞や組織の修復や細胞の活性化を担います。

特にノンレム睡眠の状態にあるときに分泌が高まります。
成長ホルモンはその他のホルモンを調整する働きがあり、同じく脳下垂体前葉から分泌される卵胞刺激ホルモン、黄体形成ホルモンの分泌にも影響を与えます。
つまり、健やかな卵子の生成には成長ホルモンのしっかり分泌される必要があり、そのためには十分な睡眠が必須と考えることができます。

また、最近は睡眠ホルモンと呼ばれるメラトニンの存在も妊娠に深く関係していると考えられています。
時差ぼけがある人が飲むというメラトニンのサプリも最近、妊活中の間で流行っています。
松果体から分泌されます。

朝日を浴びてから14時間後に分泌が始まるメラトニンは、眠気を誘うだけでなく体内の活性酸素を抑制する抗酸化作用を有します。

またもここで活性酸素の話ですね。
ストレスや喫煙、糖質の過剰など様々な場所から生まれてくる加齢物質。

活性酸素は卵子を攻撃する要素の1つですから、睡眠不足によってメラトニンが分泌不全となると、卵胞発育の過程で酸化ストレスが生じて卵子の成熟を妨げてしまうのです。
採卵をしても、卵子の質が悪い、もちろん卵子だけではなく精子だって同じです。
活性酸素は怖いのです。
活性酸素から少しでも身を守るメラトニンはとても重要だということがわかりますね。
メラトニンは、必須アミノ酸に一種であるトリプトファンから合成されます。
食事も一緒に見直す必要がありますね。

さて睡眠によってホルモン分泌が変わり、妊活にもどうやら影響があるというのはお分かりいただけたと思います。
いわゆる「溜め寝」はできませんので、毎日、早めに寝なくてはなりません。
また量もさることながら、質も高めないと成長ホルモンやメラトニンは出ないかもしれません。
そこで、深い眠りが継続できているかをチェックする方法を知っておきましょう。

ノンレム睡眠の時は、抗利尿ホルモン(おしっこしたいを抑える)が下垂体後葉から分泌され、夜中トイレに目覚めないようになっています。
もし1~2時間おきにトイレに目覚める人は、睡眠の質を疑ったほうがいいかもしれません。

ここでは卵子の話をしましたが、男性の精子だって同じです。
成長ホルモンや活性酸素のダメージはあります。
男女関係なく、質の良い睡眠を心がけましょう。

不眠の原因は、心身へのストレスが大きく影響いたします。
どこかで発散するところはないのか、発散できるものはないのか、探してみてはいかがでしょうか?

我が家の発散は、旅、犬、テレビで、私個人は読書、散歩です。

また、鍼灸マッサージは自律神経を整えるには最適ですね。
自律神経はホルモン分泌をコントロールしていますし、睡眠も自律神経がコントロールしています。
全身を緩ませ、整える鍼灸をやはり不妊治療の一部にするのは意味があることでしょう。
特に、頭皮の鍼やマッサージは確実に睡眠を良くしてくれます。
どうぞ、皆様のお近くの鍼灸院へ行かれてはどうでしょうか?

何かございましたらご質問ください。
銀のすず